2006年のサービス開始以来、全世界175カ国以上で広がりを見せるECプラットフォームのShopify。日本市場に参入したのは2017年ですが、2020年には新規出店数の伸び率が前年比228%になるなど、抜群の成長率を誇っています。
ShopifyはAmazonや楽天市場のようなモール型ではなく、自社ECを構築するためのシステムです。その機能の豊富さと拡張性の高さから「ブランドイメージを構築しながら小回りのきく自社ECの開発」が実現可能。「顧客との接点を増やしていきたい」と戦略的にECを展開する事業者=マーチャントが既存のシステムから移行することも少なくありません。
プラットフォームの移行はリスクや不安がつきもの。特に既存の顧客との関係性については事前に疑問や不安を解消したいところです。今回は「Shopifyでもポイント機能は使える?」について、解説していきます。
ポイントでお客さまにロイヤリティを!
来店するごとに紙のカードにスタンプをペタ、というアナログなものから、レジでバーコードを読み取るものまで、日常のお買い物シーンで頻繁に目にする「ポイントシステム」。このポイント、実店舗よりもECの方がより戦略的にお客さまへのアプローチとして有効になってきます。
ECは実店舗と違い「通りがかりにふらっと入店」が見込めません。明確な意思を持ってストアに訪問してもらわないと売上につながらない点が、各ストアが抱える悩みのひとつだと思います。ストアに定期的に通ってもらうには、お客さまとのコミュニケーション向上をはかることが必須。SNSなどを駆使した情報発信はもちろんのこと、日本人になじみの深い「ポイントシステム」の効果も見過ごすことはできないのです。
初回購入後に付与されることで「ポイントがあるから次も買おう」と再来店につながると同時に、ポイントが蓄積し続けることでお客さまにとって「お得度」がどんどん向上します。長くご愛顧いただくお客さまになればなるほどロイヤリティが高くなるので、「ブランドのファン」を囲い込む施策の一手として効果が期待できます。
以前から長らくポイントシステムを導入しているというストアには、プラットフォームを移行したとしても、「ポイントシステム」の継続を強くおススメしたいところです。
アプリ追加でShopifyでもポイントが運用できる!
しかしカナダ発のShopify、各国版のカスタマイズはされているものの、エンドユーザーへのディスカウントのアプローチはクーポンのみで、デフォルトの機能の中に「ポイント」という概念が存在しません。
日本国内でなじみの深い、こつこつとポイントを貯めて「お得」を享受するシステム。「Shopifyに移行」と同時にクーポン優位に環境を変えてしまう……決断は早計です。
Shopifyでもポイント機能、実装できます。
Shopifyには専用のアプリストアがあり、基本機能で足りない部分はアプリの導入で簡単に拡張することができます。個々の希望に合わせてカスタマイズに融通が利くところが、Shopifyの魅力のひとつでもあります。
日本でポイントアプリを選ぶ際に気をつけたい主なポイントは、以下の3点です。
①日本円に対応している
②1ポイント1円で利用可能
③日本語でコミュニケーションできる
①日本円に対応している
ポイントは購入金額や割引金額との変換が前提になります。その際に「円」に対応しているかまず確認しましょう。日本製のポイントアプリであれば日本円に対応している可能性が高いですが、通貨はドルのシェアが圧倒的なため、一部のアプリはポイント還元率や利用率の設定が日本円に対応していないことがあり、注意が必要です。
②1ポイント1円で利用可能
日本では大手ECサイトによって広く浸透した、1ポイント1円単位で割引できる仕組みが一般になっています。海外製だとまとまったポイントをクーポンに交換する仕組みが多いため、私たちの生活になじんだ「1ポイントずつの利用」を継続するならその設定が可能なアプリを導入する必要があります。
③日本語でコミュニケーションできる
ポイントシステムはその特性上、運用開始後にルールを変更するとポイントを保有するユーザーへの説明責任が都度発生します。顧客に必要以上に不安を与えないためにも、システムの移行は最小限に抑えるのが望ましいです。そのため、導入前に後々の影響まで考慮することが必要不可欠。慎重に進めるにあたっても、日本語で相談できるパートナーの方がコミュニケーションコストが小さく、安心して進められると思います。
世界的に利用者の多い海外製に加え、まだ母数は少ないですが日本製のものも増加傾向にあり、これまでのような日本円への対応が難しいといったハードルは解消されてきています。最近はアプリごとの機能も増え「ストアに合うポイントアプリ」を比較検討することもできるようになってきました。「ずっとポイントを貯めてきたお客様がいるのに、ここでやめるなんて」「ポイント継続できないならShopifyの導入は難しいかも」などShopify移行に二の足を踏んでいたEC担当者の方もShopify Appsでまずはポイントアプリを検索してみてください。
ポイント機能に手厚いサポートが欲しいなら…
いざShopifyでポイント機能を実装するタイミングになると、「どの基準でアプリを選べば良いの?」と悩むマーチャントも少なくないはず。「自社に開発者がいない……」など、Shopifyでのポイントシステムの運用に不安を感じるマーチャントには、カスタマーサポートの体制が整っているアプリがおススメです。サポートについてあらかじめ言及しているアプリを選んでみてください。Shopify Appsの紹介ページに、「完全日本語対応」や「日本語でサポート」の記述があれば、実装前でも日本語で気軽に相談することができます。
最後になりますが、人間関係と同様に、マーチャントとアプリにも相性があります。機能の比較だけでなく、まずはShopify Appsのページ内の解説を読み比べてみて、文章が理解しやすく感じるアプリを試してみると良いと思います。
導入前から導入後まで伴走!手厚いサポートなら……「どこポイ」
「どこポイ」は日本の商習慣に合わせ、1円単位でのポイント付与・利用設定ができるほか、ユーザー単位でのポイント付与率変更(会員ランク等)やShopify Flowを利用したポイント付与・利用の自動化、連携など、ストア独自のポイントプログラムを設定することが可能です。さらに、他ECシステムからShopifyへサイトを移行する際の既存顧客ポイントを移行するパッケージがあるので、Shopifyサイトへの移行にハードルを感じる必要がありません。そのほか、日本人のスタッフが日本語で、ストアの目的に合ったポイント活用方法や設定方法を手厚くサポートしています。「日本語で理解しやすい説明を受けてみたい」なら、一度「どこポイ」を試してみてはいかがでしょうか。